赤ちゃん部屋のおばけ

先週末は、名古屋の日本福祉大学で行われた、フォレンジック看護学会の学術集会に参加してまいりました。



名古屋のローカルなところにあり、ちょっとうろうろ・・
でも、キャンパスは、とても新しくキレイでした。
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「専門職と非専門職の連携」が大テーマで、「ポジティブな出産経験と暴力のない次世代」という基調講演。


「ポジティブな出産」ということで、「出産ドゥーラ*」の日本での普及検討のため、養成プログラムの体験ワークショップもあり、アメリカのドゥーラ協会であるDONA Internationalからトレーナーのデボラ女史が来日されました。

*出産ドゥーラとは、私が産婦人科でおこなっているような、おもに出産時に産婦さんをケアする非医療者のこと


↓デボラさんに合谷を指圧されながら、バランスボールに乗って、陣痛を逃している妊婦(=私)のデモンストレーション。
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そもそも、フォレンジック看護学会は、虐待や暴力などの被害者への支援を医療の面から考えていく学会。それが、なぜ、出産時に着目しているのか。


その答えは、
「赤ちゃん部屋のおばけ」にありました。


赤ちゃん部屋のおばけ
自分の乳幼児期に不幸な体験 をもつ母親は、赤ちゃんの泣き声などによって 自らの過去の不幸な体験(記憶)がフラッシュ バック(想起)し、泣いている赤ちゃんを自分 の過去に生じた葛藤的関係(対象)として重ね てみてしまう。

母親にとって幼少期が辛い経験であった場合、 不安や恐怖、苛立ちといった嫌悪感、乳児の障害や疾患など発達的な問題、流産や死産、早産などの経験から起こるどうしようもない感情が沸き起こる。つまり、そのとき生じた感情や問題は、母親にとって「お化け」として表現され ている。(引用元:目白大学 Selma Fraibergの倫理・治療アプローチ


結果、赤ちゃんをかわいがることができない。
これが世代間の虐待の連鎖、つまり、母から子へ、そのまた子へと繋がってしまう。

それを断ち切るには、まずはポジティブな出産経験が必要である、ということでした。

その他、性犯罪の被害者、パートナーからのDV被害者などにも、出産サポートが有効であるとのお話。

特にDV被害にあっている方に、産後の振り返りをおこなうと、痛かったとか辛かったなどの感想すらなく、出産時の記憶がまったくないとのこと。(常に夫に対して気が張っているので、痛みすら記憶にとどまらない・・ToT)


ドゥーラを、虐待や暴力被害という観点から考えたことがなかったのですが、同じ女性としても、ぜひともサポートしたいと願いました。

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プロフィール

マタニティセラピストスクール

原田 香

Author:原田 香
イギリスにてITECの国際資格を取得。さらに知識を深めるために、St. Mary's University(ロンドン) などで補完代替療法を2年に渡り学びました。

イギリスと日本のサロン・スパ、そして産婦人科・緩和病院などの医療機関で臨床を積み重ね、病院内のメディカルサロンの立ち上げ、外資系ホテルスパや自然派コスメブランドでのマタニティトリートメント導入にも携わっています。

これまで300名を超えるセラピストの方にマタニティトリートメントをお教えしてきました。リスクマネジメントを重んじ、安全を最優先にした、効果的なケアをお伝えしています。受講後に、産婦人科で活躍する方や妊産婦向けのサロンを営む方もたくさんいます。

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