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メディカルアロマセラピーを考える

「メディカルアロマセラピー」という言葉を聞くようになって幾久しいですが、いまだにその定義は「ふわふわ」した曖昧なものだと感じています。あえて意地悪く表現するなら「きらきら」したもの、とも言えるでしょうか。

まず、よく勘違いされてるのが、

  • イギリス式アロマセラピーがリラクゼーションや美の追求を主目的とするアロマなら、フランス式アロマテラピーは治療を目的としたメディカルアロマである(→アロマセラピーの位置付けはフランスもイギリスも一緒)
  • メディカルアロマは飲用や原液塗布する
  • 高品質な精油はメディカルグレードと呼ばれ、一般的な精油は雑貨扱いで品質が悪い(→そもそも精油にメディカルグレードという等級はない)

これらで語ることはできないと思います。


ではメディカルアロマセラピーとは?
おそらく、「アロマセラピーをメディカル(医療的)に活用して、疾病の治療や緩和を図る療法」を指しているのでしょうか。


しかし、実際の臨床の場において、アロマセラピーで治療をおこなうことはほとんどなされていません。
なぜなら、臨床研究による有効性と安全性がまだ十分に確立されていないからです。

医療現場は目の前で苦しんでいる患者さんを治すことが求められるので、「なんとなくいいかも」という動機でアロマセラピーを第一選択にはしません。

それに加えて、精油で治療するには、「オーガニック」「100%天然」ということよりも、人工的にでも効果的で安定した有効成分が精油中に入っていることが求められます。


では、そうなると、メディカルアロマセラピーとはいったい何なのでしょう。
それは、医療に足らないことを補う、「QOLの向上を担う療法」という位置付けが最適だと思います。

ともすると、臨床の場では病気や患部ばかりに目が行き、人を見る余裕がないことがあります。

例えば産婦人科なら、切迫早産で入院中の方には、子宮収縮抑制剤を点滴して、安静にするよう行動の制限もされます。早産にならないよう治療をすることが最優先なので、それに伴う妊婦さんの精神的な苦しみや不安感などは、どうしても二の次になります。

一方、アロマセラピーでは、切迫早産の治療はできませんが、そのような苦しみを緩和すること、ホリスティックに人を見ることは得意です。

ラベンダー・アングスティフォリアに含有されるリナロール、酢酸リナリルは抗不安作用に関与する薬理作用があることはよく知られています。副交感神経を刺激し、自発脳波のα派を増加して、誘発脳波では中枢神経系を抑制して、鎮静作用をもたらすと言われています。(*1)

アロマセラピーでQOLの向上を担うことで、間接的に切迫早産の治療効果を促します。
これこそが、メディカルアロマセラピーの真価を発揮するのだと思います。


参考文献
  • 梅津豊司(2010),エッセンシャルオイルの薬理と心 フレグランスジャーナル社
  • 鳥居伸一郎(2017)脳に効く香り フレグランスジャーナル社
  • 塩田清二(2012)香りはなぜ脳に効くのか NHK出版
  • (*1)ラベンダーの香りと神経機能に関する文献的研究(http://www.kansai.ac.jp/pdf/kuhs_kiyo_06/14_br_yurugi.pdf)

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プロフィール

マタニティセラピストスクール

原田 香

Author:原田 香
イギリスにてITECの国際資格を取得。さらに知識を深めるために、St. Mary's University(ロンドン) などで補完代替療法を2年に渡り学びました。

イギリスと日本のサロン・スパ、そして産婦人科・緩和病院などの医療機関で臨床を積み重ね、病院内のメディカルサロンの立ち上げ、外資系ホテルスパや自然派コスメブランドでのマタニティトリートメント導入にも携わっています。

これまで300名を超えるセラピストの方にマタニティトリートメントをお教えしてきました。リスクマネジメントを重んじ、安全を最優先にした、効果的なケアをお伝えしています。受講後に、産婦人科で活躍する方や妊産婦向けのサロンを営む方もたくさんいます。

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