産後、尾骨が痛い!

先日、8月の産後アロマトリートメント講座をおこないました。

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みなさん、臀筋、梨状筋の緊張を和らげて、股関節のストレッチをしているところ。
オイルトリートメントの途中に、タオルの上からのボディも入れていきます。


こちらの動画をみてください。



一般的な分娩台の上での仰臥位分娩の場合、赤ちゃんが旋回しながら降りてくるので、尾骨が「しなる」方もいます。

産後に、「尾骨が痛い」という訴えがあるのも、この動画を見れば納得ですよね。


ホームケアのアドバイスとしては、姿勢を正すこと。坐骨で座ること。

そしてトリートメント手技としては、尾骨と坐骨の間をほぐしていきます。ただ、場所が場所だけに、デリケートゾーンに気をつけていきます。


ただし、強くて鋭い痛みがあるときは、必ず医療機関の受診を勧めてください!



出産のときのアロマセラピー

Robert Tisserand著「精油の安全性ガイド2014版」

ロバート・ティスランド氏が膨大な文献・論文を調べてまとめ上げた、「エビデンスに基づく精油ガイド」です。参考文献一覧だけで、80ページ近くあることからも、この本の奥深さがわかります。

初版が1995年、日本語訳が翌年にフレグランスジャーナル社から出版されました。
そして、2014年に、改訂版というより新たな情報が満載のほぼ新刊(と言っていいぐらい)が出版されました。

残念ながら日本語版はまだ出版されておらず、私はイギリスで購入して持って帰ってきました。かなーり重かったです。

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「マタニティアロマトリートメント講座」での精油学では、この本のデータをベースにして、私のこれまでの臨床経験より、日本人妊婦に合わせたお話をしています。


この本の中で、出産(Childbirth)について書かれた章があります。IMG_1211.jpg 
よく、セラピストの方から、「出産のときはどの精油がいいですか?」という質問をいただきます。

とても答えに困る質問のひとつです。
何をもって「いい精油」なのか、出産時の精油使用に対して期待していること(分娩を進めたい、痛みを緩和したい、不安感をなくしたい、多幸感を得たい、思い出に残したい・・)はそれぞれ違うし、そもそも精油の選択にはその方のパーソナルヒストリーも重要になるからです。


ロバート・ティスランド氏は、その点を「子宮の収縮」という目的で書かれています。

To give some specifics, in ex vivo rat study, sweet fennel oil showed a dose-dependent reduction in the intensity of uterine contractions induced by either oxytocin or prostaglandin E2.
ex vivoでのラットにおける研究で、スイートフェンネルは、オキシトシン、プロスタグランディンいずれの子宮収縮剤の投与依存を減少させることを示した。
《用語説明》
ex vivo: 体外での研究(cf. in vivo: 試験管内での研究)

ただし、人間の妊婦さんにおいて、スイートフェンネルが陣痛を促進させるかはわかっていない。
However we know nothing about the clinical relevance of these findings to human childbirth.
Since there are no essential oils that have been found to stimulate uterine contractions, ・・(略)
しかし、我々はこの結果がヒトの妊婦にも臨床的に関連あるかはわかっていない。子宮収縮を刺激する精油は見つかっていないので・・
付け加えると、フェンネルはトランスアネトールを多く含有するので、妊娠中は禁忌の精油です。


また、イギリス・オックスフォード大学付属の John Radcliffe Hospital での8年間に及ぶ出産時のアロマセラピーの観察、研究についても書かれていました。

《使用した精油》
カモミールモロッコ、クラリセージ、ユーカリ、フランキンセンス、ジャスミンabs、ラベンダー、レモン、マンダリン、ペパーミント、ローズabs
※ケモタイプ、使用方法、濃度などは不明

どの精油がよかったという比較ではなく、上記の精油を使用した群と、使用しなかった群との比較で、使用した群では、不安感、痛み、頭痛、吐き気などが軽減されて、陣痛増強するという、分析データが得られたとのこと。


そして、この章の締めの言葉としては、
These studies suggest that the benefits of aromatherapy during labor outweigh risk, at least when administered under the supervision of a qualified health practitioner.
これらの研究により、医療の管理下で出産時に精油を使用すれば、リスクよりもベネフィット(利益)が勝る
とまとめられています。


これは、私の臨床経験上からの見解ですが、出産時の精油は産婦の嗜好で選択するのが一番だと思います。私たちが産婦人科で出産時に使用している精油については、こちらの小論で書かせていただいています。

妊娠中、おヘソが右にズレる!

妊娠中、体の真ん中にあるおヘソが「右」に、ずれてくる妊婦さんがいます。

「私の体、歪んでいる!」と、心配する方もいますが、むしろ自然なこと。


腹腔内の左にある、「S状結腸」に押されて、大きくなった子宮は右寄りになっていきます。(子宮の右軸旋回)
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それにつられて皮膚も右にずれるので、おヘソの位置が曲がって見えたり、正中線もずれてきます。
体や骨盤の歪みが原因ではないので、心配いりません。


ついで・・というよりこちらの方がセラピストとしては重要ですが、深部静脈血栓症は「左下肢」に起こりやすいです。

それは、腹腔内にある、「左総腸骨静脈」を「右総腸骨動脈」が圧迫するためです。
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妊娠・産後は、非妊娠時の5−10倍、血栓ができやすいと言われています。特に肥満、高齢、切迫早産などの長期安静、そして帝王切開後は、リスクが上がります。


子宮が大きくなることで、押されたりつぶされたり、お腹の中は満員電車状態になるんですね。

今月のマタニティアロマトリートメント講座

先日、7月のマタニティアロマトリートメント講座をおこないました。

またまた、日本各地からセラピストさんがお集まりいただきました。
が、集合写真を撮り忘れて、たまたま残っていた再受講の方々とだけで、ぱちり。
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写真から、どたばた感が伝わりますか。笑

当スクールのマタニティアロマトリートメント講座は、1年間、無料で再受講していただくことができます。(実技は見学のみとなります)

まったく同じことを二度、受講することになるのですが、やはり二度目だからこそ、違った視点で感じることができたり、新たな気づきが出てきたりします。


そしてその翌日は、プロフェッショナル・アドバイス講座でした。
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とても和気あいあいとした雰囲気で、楽しい学びの時間を過ごすことができたようです。

統合医療ルーム@産婦人科クリニックさくら

福岡に行くちょっと前。
ようやく、横浜市にある「産婦人科クリニックさくら・統合医療ルーム」にお伺いしてきました。
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こちらは、私が主宰する「国際メディカルセラピー研究会」の顧問も務めていただいている、桜井先生のクリニックです。今年になって移転し、新築のとてもきれいな施設です。


統合医療ルームは、アロマセラピー、理学療法、鍼灸、ヨガなどで患者様を補完的にサポートしていく部門で、当スクールの受講生でもある瀧口さんがアロマセラピストとして活躍中です。

開設にむけて、運営の香月理事と何度ミーティングをしたことか。(今となっては懐かしい・・)
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院内を桜井先生にご案内していただきました。

内診台はピンク色が多い中、あえてグリーンと黄色で、あの特有の雰囲気を少しでも軽減させるよう工夫されていました。


そして、不妊治療のための、培養室。
ここで、胚培養士さんが生殖補助医療を行いますが、これより奥は入室不可。

徹底した管理のもと、赤ちゃんの卵が育てられています。


統合医療ルームは、通院中以外の方もご利用可能ですので、ご興味のある方はご連絡してみてはいかがでしょうか。

産婦人科クリニックさくら・統合医療ルーム





妊婦さんに、疾患予防のためのアドバイス

切迫早産、妊娠性高血圧症など、ハイリスク妊娠の方はトリートメントは禁忌としています。

でもその前に、予防できるのであれば、それが一番。
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学生教育にも携わっていた助産師から、栄養、運動、日々の生活習慣などの観点から、妊娠期特有の疾患についての予防療法を学べます。

東京の「御三家」と呼ばれる産婦人科病院での、妊婦指導でも活用されている最新の情報を交えて、健康な妊娠生活を送るためのアドバイスを、セラピストが習得できます。

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たとえば、
  • 高血圧症にならないために、重症化しないためにできること、4つ。
  • 上手な体重管理をしていく、6つのコツ。
  • 「胎児プログラミング説」と妊婦の栄養
  • 安産に向けての自宅で安全にできる運動指導(と禁忌事項)
など、サロンでのアドバイスにすぐに役立つ情報や、


  • おりものシートは使ったほうがよいのか、使わないほうがよいのか
  • 「天然の葉酸」vs「合成の葉酸」
  • 妊娠中、カルシウムはたくさん摂った方がよいのか
など、豆知識だけど、重要なお話。


また、前回好評だった「妊婦さん用お手軽レシピ」も、さらに充実。
今回は、料理研究家の方のご協力も得て、おいしく、妊娠中に必要な栄養が摂れて、簡単にできる、と三拍子そろった内容になっています。


次回はちょっと先になりますが10月19日(木)です。
すでに予約が入ってきていますので、興味のある方はお早めにお申し込みください。


受講の目安

マタニティアロマトリートメント講座、産後アロマトリートメント講座は、いずれも受講対象の目安をを「実務経験2年以上」としています。


これは、

  • 基本的な手技が問題なくできる
  • 新しい技術をすぐに理解できて、習得できる

という意味です。

一般的なサロン・スパ勤務のセラピストが、だいたい2年位たつと、そのレベルになっているかと思われるので、そのような目安としましたが、2年未満でもレベルが達していると自己判断された場合は、どうぞお申込みください。


逆に2年以上であっても、

  • 施術の際の体重移動や圧の乗せ方など、体の使い方がまだ上手にできない
  • 手の密着やリズムの取り方などの感覚がわからない

そのような方は、まだ妊産婦ケアをおこなうのは早いのかな、と思います。


もう少し、一般の方で、経験を積んでからの方が、セラピスト自身も安心して妊産婦ケアをおこなうことができると思います。

無理に受講をしても、結局、周りの受講生について行かれずに、焦ってしまって、パニック状態になったり、イライラ攻撃的になったり、途中で覚えることを諦めてしまったり・・、なんて、よいことはありませんから!


ぜひ「自分のため」ではなく、「クライアントのため」に受講してください。

スクールは(たぶんもうしばらくは・笑)、逃げませんので、着実に力を身につけてからお待ちしています!


関連法規セミナー行いました

ブログの更新がままならず、いろいろと溜め込んでしまっていることに、反省の7月です。

もうかな〜り時間が経ってしまいましたが、弁護士の塙創平先生から教えていただく、「セラピストのための関連法規セミナー」が盛況のうちに終わりました。

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まず最初、いきなりクイズから始まりました。


1、クライアントとあなたは【契約】を結んでいますか?

2、【契約】を結んでいないとすれば、あなたの行為は法律的には何でしょう?

3、【契約】を結んでいるとすれば、それはいわゆる何契約ですか?


・・・・・
答えられますでしょうか?


答えを言うと、「準委任契約」を結んでいることになります。
クライアントは、セラピストを専門家として信頼して、契約を結んだので、契約に基づく業務を履行しなければ、契約の債務不履行となるとのこと。


とても難しい響きですが、要は、

「セラピストはクライアントの信頼を裏切らないように、専門家として安心安全を提供することが役割ですよ」

という、原点に立った大切なことを法律は教えてくれているのです。



それから、参加者の方から募った事例でも、いろいろと教えていたたきました。

・「自己責任でいいから施術して!」と言い張る、禁忌のクライアントに施術をした場合
・セラピスト保険で、明示されていない部分のカバーの範囲
・チケットでドタキャンされたとき、1回分の消化とすることは問題ないのか
・・・などなど。


同意書については、私がもっともお伺いしたかっ内容をしっかりと皆さんとシェアできました。

「何があっても当サロンは責任を負いかねます」
そんな無謀な同意をさせようとしているサロンは、今一度見直しが必要です。


参加者の方もおっしゃっていましたが、セラピスト養成スクールでは、法律に関しては本当にさらりと習う程度で、教える側もどこまで理解できているのか、という現状です。

グレーゾーンと言われる私たちであるからこそ、しっかりと法律を遵守して、クライアントに向き合っていきたいと改めて思いました。


おまけ。
終了後の懇親会では、銀座千疋屋のフルーツサンドを用意しました!
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実は今、福岡でのセミナー終了後、福岡空港のラウンジで書いています。
そろそろ飛行機に乗り込みます!

マタニティケアセラピスト認定試験の筆記問題

認定マタニティケアセラピストは、

  1. 筆記試験
  2. 実技試験(カウンセリング含む)

この2つの試験があります。
形だけの試験ではないので、筆記も実技も、自主的に繰り返し復習練習をして、しっかりと向き合って臨まないと、合格は難しいです。

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筆記試験はオープンブック形式ですが、すべて記述式の問題です。

例えば、
  • 胎児毒性
  • 正産期
  • 仰臥位低血圧症候群
など、マタニティケアに関わるワードの説明をしたり、


  • 膝窩に静脈瘤があるクライアントの施術の際に、想定できること、それを踏まえてセラピストが注意すべきこと
  • トリートメント中に万が一破水した場合、セラピストが取るべき行動
など、マタニティトリートメントに関わる問題、


  • 禁忌事項に該当する症状があるクライアントから「自己責任でいいので受けたい」と言われた時はどうするか
など、セラピストの倫理観に関わる問題など、多岐にわたって質問しています。


ただし、いずれの問題も、2日間のマタニティアロマトリートメント講座の内容を、ご自分の中に落とし込むことができていれば回答できます。


私の願いとしては、資格にこだわって受験するというよりも、受講生自身の理解度を図り、足りないところを復習する目安として、挑んで頂きたいと思っています。

プロフィール

マタニティセラピストスクール

原田 香

Author:原田 香
イギリスにてITECの国際資格を取得。さらに知識を深めるために、St. Mary's University(ロンドン) などで補完代替療法を2年に渡り学びました。

イギリスと日本のサロン・スパ、そして産婦人科・緩和病院などの医療機関で臨床を積み重ね、病院内のメディカルサロンの立ち上げ、外資系ホテルスパや自然派コスメブランドでのマタニティトリートメント導入にも携わっています。

これまで300名を超えるセラピストの方にマタニティトリートメントをお教えしてきました。リスクマネジメントを重んじ、安全を最優先にした、効果的なケアをお伝えしています。受講後に、産婦人科で活躍する方や妊産婦向けのサロンを営む方もたくさんいます。

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